薬膳に用いられることの多い、代表的な生薬

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薬膳に用いられることの多い、代表的な生薬を以下に列記します。

海松子(かいしょうし): 松の実
体を潤す作用があり、ビタミンB1やEが豊富。肌をしっとりさせ、滋養強壮、活力増強の効果があり、古来不老長寿の妙薬とされた。炒め物やスープ、お粥にする。

葛根(かっこん): クズの根を乾燥させたもの
発汗、解熱作用があり、首筋や背中の筋肉の緊張を緩める働きをする。風邪の初期に葛根と生姜を煎じて飲んだり、葛粉を溶かして葛湯にして飲む。

甘草(かんぞう):マメ科のカンゾウの根
「グリチルリチン」という甘味成分には抗アレルギー作用がある。解毒作用も強く、のどの痛みに効き、肝炎の治療にも使われる。長く大量にとり続けると、むくみや高血圧の副作用がでることがある。醤油の甘味付けや煎じて飲んだりする。

金針菜(きんしんさい):ユリ科のホンゾウの花のつぼみ
鉄分が多く、貧血気味の人が食べ続けるとよい。精神安定効果もある。炒め物に加えたり、スープや春巻きなどの具にする。

銀耳(ぎんじ): 白木耳(しろきくらげ)
血液を浄化し、老化を防止する力がある。ゼラチン質や植物繊維がたくさん含まれている。白木耳は肌荒れや生理不順に効き、中国では古くから不老長寿の薬として珍重されている。

枸杞子(くこし): ナス科植物のクコまたはナカバクコの果実を干したもの 血行をよくし、血糖値やコレステロールを下げる効果があり、貧血、ひざや腰の痛み、目の疲れにも効果があるといわれている。少しずつ長くとり続けることで、肝臓や腎臓を丈夫にし、免疫機能を高め廊下を防止するなど、効果がゆっくりとあらわれる。

紅花(べにばな):
血行をよくして古い血を流し、体を温め、生理不順や整理通、更年期障害にも効き、美肌効果もある。子宮を収縮させる作用があるので、妊娠中は控える。炒め物に加えたり、サラダなどの具にする。

大棗(なつめ):
神経が高ぶったり、不安やいらいらしているときに気持ちを静めてくれる。胃腸の働きをよくし、便秘にも穏やかに効く。滋養強壮と美肌効果がある。ほかの生薬の効果を穏やかにして副作用を減らす作用がある。

八角(はっかく):
体を温める作用と鎮痛作用があるので、冷えやおなかや腰の痛みに効く。健胃作用や興奮作用があり、食欲不振や気分が沈んでいるときに効果がある。肉や野菜、豆の煮込み料理やスープに使う。

百合(びゃくこう): ユリの根
咳を鎮める作用がある。滋養強壮作用があり、病後の回復に食すとよい。気持ちを落ち着かせる作用もあり、動悸や不眠にも効き、ノイローゼの治療にも使われる。くせがないので、蒸したり、炒め物、お粥、スープなど様々な料理の食材として使える。

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