薬研を使って以下の生薬をすりつぶし、配合して健康茶を作ります。
陳皮(ちんぴ):
コウジやミカンなどの実の皮
「気血水」の「気」の滞りをよくする。胃の働きを活発にし、胃のもたれや食欲不振に効き、風邪の予防にも効果がある。お風呂に入れると体が温まり、肩こりや腰痛に効く。
十薬(どくだみ):
解熱、抗菌、消炎、排膿作用があり、むくみや便秘、膀胱炎、蓄膿症に効果がある。組織再生を促進する作用もあり、毛細血管を丈夫にして血液流を増大させるので、続ければ高血圧の予防にもなる。
杜仲(とちゅう):
疲労やひざや腰の痛みに効く。利尿作用もあり、むくみの解消に効果がある。血圧を下げる作用もあるので、高血圧の予防にもなる。
薏苡仁(はとむぎ):
かさかさした肌をしっとりさせ、シミやイボをとる効果がある。利尿効果があり、たまった水分を出し、むくみをとる。リュウマチやひざなど関節の痛みに効き、がん細胞の発育、成長を抑える作用があるといわれている。穏やかに効くので、続けて食する。
決明子(けつめいし)(ハブ):エビスクサの種子
決明子とは、「眼をすっきりさせるタネ」という意味で、視力を回復させる薬として用いられてきた。一方、便秘や排尿障害・高脂血症・高血圧などの予防や改善に効果があるとされる。
生薬以外に以下の材料を配合します。
隈笹(くまざさ): 高血圧、糖尿病などに効果があるといわれている。成分としては、ビタミンC、B1、B2、K、カルシウム、葉緑素などが含まれている。
烏龍茶: 烏龍茶は中国茶のうち青茶(せいちゃ、あおちゃ)と分類され、茶葉を発酵途中で加熱して発酵を止め、半発酵させた茶である。カフェインが含有されているため排尿を促進させる効果がある。脂っこい料理や中華料理などには欠かせない飲み物である。
麦芽: 麦の種子を発芽させたもの。ビタミンB群が含まれている。
薬研の使い方
薬研(やげん)は、漢方薬などをつくるとき、薬材を細粉にひくのにもちいる器具で、「くすりおろし」ともいう。かつては石製のものが多かったが、今日では金属製のものが多い。
中に窪みのある小舟型の器具の窪んだ箇所に、薬効のある草、根、木、乾燥させた動物質のもの、鉱物などの薬材を入れて、軸を通した車輪の軸の両端に両手を置き、これを前後に往復させることによって、薬材を押し砕いて細粉にします。力を抜き、重さに任せて、舟形の底全体をまんべんなく前後に往復するのがコツです。